旅ニュースまとめ|2020年3月11日(水)~2020年3月20日(金)

旅に関連したニュースのうち、気になったものをまとめておきます。
リンク先は時間が経つと、掲載が終了したりリンク切れが発生することも考えられます。

 

①イタリア全土で移動制限 死者463人、拡大防止策

コロナウィルスの感染者と死者がヨーロッパの中で最も急な増え方をしているイタリアで、3月10日から全土移動制限がされることになりました。
同様の移動制限などが各国で頻発して時系列も埋もれがちですが、イタリアは1月31日に初の感染者確認と非常事態宣言が出されています。

2月21日には初めて死者が確認されたのですが、そこからわずか20日間弱で移動制限がかかったという事実を記録化する趣旨で取り上げました。

 

②~中国地区初の「新型コロナウイルス」関連倒産~

コロナウィルスで破綻した企業に関する記事です。
広島の(株)愛トラベルという会社ですが、事前に旅行代金の支払をした1000名の顧客に対して合計3,000万円の債務を抱えて破産申請をしました。

(株)愛トラベルは国内旅行を扱う第二種旅行業に該当し、また、前年度の売上高が7億円未満という区分に当たるために定められた弁済金総額は1,100万円です。
旅行者の債権総額3,000万円に対して1,100万円ですので、単純計算で約1/3の弁済が予想されます。
数年前に大きな話題となったてるみくらぶの破綻では数%という弁済率に比べると大きな返金とはなりますが、十分ではない水準です。
幸いにして、平均では一人当たり約3万円の債権に対して2/3が戻らないとしても海外旅行に比べると相対的にはダメージが少ないことは不幸中の幸いではあります。

なお、破綻など不測の事態が発生した際の弁済についてはJATAのサイトが参考になります。

 

③EU、発着枠使用義務を一時停止 ”ゴーストフライト”削減でIATA歓迎

コロナウィルスの影響でフライトの縮小が続いているヨーロッパにおいて、特定空港に割り当てられているという発着枠の次年度割当についてです。
今年度の枠を使い切れないと次年度の割当に悪影響であるため、旅客が0でも便を運航せざるを得ない航空会社の事情が以前に報道されていました。

この状況に対し、発着枠使用義務がEU内で一時凍結されたそうです。
旅客の大幅な減少に苦しむ航空会社にとって救いになるだけではなく、無駄なエネルギー消費をしないという点で環境に対しても良い影響があります。
現段階では6月までが対象期間ですが、コロナウィルスの影響長期化を見越して10月までの延長も議論されているようです。

 

④トランプ氏「英国除く欧州から入国禁止」 新型コロナ

アメリカが現地時間3月13日から30日間にわたり、過去2週間にヨーロッパに滞在履歴のある外国人の入国拒否に踏み切ります。
既に同様の処置が取られているイラン等に滞在経験のある外国人入国拒否に加えた範囲拡大の処置です。
なお、ヨーロッパではありますがイギリスは対象外となります。

先にアメリカは3月11日から自国民に対し30日間のヨーロッパへの渡航制限を開始していましたので、今回の処置で出入国とも大きな制約がかかることになりました。

 

⑤飛行16時間 新型コロナの影響で「世界最長国内線」が運航される エアタヒチ便

3月16日、タヒチのパペーテからフランスのパリまでほぼ1万マイルの距離に及ぶ世界最長の『国内線』が運行されました。
もとはロサンゼルス経由だったものの、先に実施されたアメリカによる2週間以内ヨーロッパ滞在者の入国拒否ルールにより直行便へ変更されたためです。
フランスからのタヒチに向かった休暇のヨーロッパ人が、タヒチ滞在滞在2週間以内で帰国する場合は上記の制約に触れるためだと思われます。

日本から直行で行くことのできる最長国際線路線はANAの成田~メキシコシティ路線ですが、片道7003マイルです。
これでも十分長いのですが、今回の『国内線』は4割ほど長い路線となります。

 

⑥EUへの渡航禁止、域外から30日間 欧州委提案

EUならびにシェンゲン協定域内で、域外からの入域が30日間にわたって制限されることになりました。
具体的な有効日は不明ですが、旅行が明確に不可能となります。

既に自粛ムードが高まっている中ですが、4月10日からマルタ旅行を予定していた自身としては、渡航制限を明確に宣言された方が諦めもつきます。
旅行中の感染や旅行後の周囲への感染リスクも下げられるという点でも良いと感じました。

 

⑦ベネチアの運河、美しさ取り戻す 観光客激減で予想外の影響

観光客がいなくなったベネチアで、運河の水がきれいに見えるようになったという記事です。
想像できることですが、根本的な原因で改善したのではなく、ボートの漕ぎ手が泥を巻き上げなくなったためとのことです。

一方で、汚染物質が明確に減った大気汚染は改善されたようです。
中国でもコロナ以降で大気汚染が劇的に改善したという記事もあり、数少ない光の側面だと思います。

 

⑧新型コロナウイルスの影響に伴う2020年夏季ダイヤ 国際線路線・便数計画の一部変更について

1月の段階では、ANAによる3月末の春ダイヤから羽田発着の国際線の拡充が報じられていました。

その後のコロナウィルスの世界的な流行により、拡充予定だった便の開設延期だけではなく既設便も減便・運休などの対応になることが発表されています。
新規就航のうち開設延期になった深センは旅行客ではなくビジネス客が多いと思われる路線であり、今後の動向を個人的に見ておきたかった路線でした。

今回の公式発表は3月17日時点のものであるため、今後の各国の入国規制などが強まるにつれて更に状況は変化しそうです。

 

⑨新型コロナウイルスの感染拡大に伴うANAマイレージクラブの特別対応について

既に特例にて国内線・国際線とも無償キャンセルに応じているANAが、顧客向けの対応を更に厚くします。
今回の追加対応は下記2点です。

まずは、2020年1月1日~6月30日分のプレミアムポイントの2倍積算です。
対象期間内の搭乗であれば、既に搭乗済でプレミアムポイントの積算が終わっている分すらも2倍の対象となります。
前代未聞の対応であるため、これを受けて事実上国外の修業ができない現状では沖縄などの遠距離国内路線の予約率が上がっている模様です。

もう一点がマイルとスカイコインの有効期限の延長です。
2020年3月末~2021年2月末の毎月末が有効期限の失効判定日ですが、この間に失効したマイルおよびスカイコインと同数が翌月下旬に再度積算されるようです。
再積算されたものは3月31日が期限となるようです。

ANAも運航休止などで大変な経営状態である中、このような対応を取って頂けることに深く感謝し、コロナ鎮静化の折には積極的に乗らせて頂きたいと思います。

 

 

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