航空券に関する用語 (2) クラスと運賃

前回は航空券の乗継および経路に関しての用語の整理をしました。
引き続き、今回はクラスおよび運賃についてです。

【目次】
1.航空券のクラスに関する用語
2.航空券の運賃に関する用語

1. 航空券のクラスに関する用語

航空券のクラスと言っても、サービス品質に関わる搭乗クラスと日時変更可否などの融通性に関わる予約クラスの2種類があります。
これらを区別して理解することが最初のステップです。

・搭乗クラス(座席クラス)
ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスなどのように機内で座席や食事等のサービス水準を決める等級です。
航空会社によっても異なりますが、一般的にファーストクラスはF、ビジネスクラスやCまたはJ、エコノミークラスはYのアルファベットでeticketや搭乗券に記載されます。
さまざまな航空会社が導入しているプレミアムエコノミークラスはYまたはPYと記載されることが多いです。

・予約クラス
各搭乗クラスの中でも、搭乗日時変更の可否やキャンセル時の費用など航空券の融通性を決める要素です。
予約クラス毎に融通性の高い航空券ほど価格やマイル積算率も高くなります。
例として、ANA国際線の各予約クラスごとのマイル積算率はこちらから見ることができます。
搭乗クラスと同様にアルファベット1文字で表され、搭乗クラスがエコノミー(Y)の中でも予約クラスは細分化されてY、B、Mなど10種類以上が設定されています。

同じエコノミークラスの中でもそのような融通性が異なる航空券があるため、行先や日程が確実に決まっているのであれば融通性が低い予約クラスの航空券を買うことで費用を抑えられます。
ただし、購入時の競争も激しいために早期に買うことが必須です。

2. 航空券の運賃に関する用語

各搭乗クラスごとに複数の予約クラスが設定されていますが、搭乗クラスと予約クラスの組み合わせは航空券の運賃と密接に関連します。
たとえば、搭乗クラスY(エコノミークラス)を予約クラスYで買う場合には普通運賃が適用されるといった具合です。

・普通運賃
日時変更の融通がきき、キャンセル時の費用も安い代わりに、価格が高い運賃です。
各搭乗クラスごとに設定されていますが、一般に個人の海外旅行で使うことはほぼ無いと言えます。
なお、普通運賃以外の運賃を特別運賃とよび、次項のPEX運賃や格安運賃も特別運賃に含まれます。

・PEX運賃(正規割引運賃)
航空会社が個人向けに販売している比較的安価な運賃です。
主にビジネスクラス以下の搭乗クラスで設定されており、日時変更やキャンセルに制約は多いです。
搭乗クラスY(エコノミークラス)の普通運賃の方が、搭乗クラスC(ビジネスクラス)のPEX運賃よりも高いといった逆転現象もあります。

・格安運賃(包括旅行運賃、IT運賃)
航空会社が旅行会社などへパッケージツアー用として販売した航空券を、旅行会社などが個人向けにばら売りをする場合の運賃を指します。
パッケージツアーの別名から包括旅行運賃とも呼ばれ、IT(Inclusive Tour)運賃の表記もよく見られます。
主にエコノミークラスで設定されており、PEX運賃よりもさらに融通性に難はありますが価格は最も安いため、個人の海外旅行で好んで使われます。

 

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