インドネシア旅行記 (2) コモド島とピンクビーチ(2019年6月)

2019年6月にインドネシアのフローレス島とその近隣へ行きました。
リンチャ島でのコモドドラゴン鑑賞を終え、続いてコモド島に向かいました。
結果としてはコモド島よりもリンチャ等のほうがドラゴンは見やすかったと思います。

【目次】
1. コモド島
2. マンタポイント

1. コモド島

6月16日(日)の午後、プライベートのクルーズ船でリンチャ島を訪れた後に船上で昼食を取りながら、13時過ぎにコモド島に到着した。
リンチャ島と同じくコモド島の外に突き出した埠頭に船を付け、そこから陸まで歩いた。

コモドドラゴンから真っ先に想起されるであろうコモド島だからか、ゲートはリンチャ島よりも立派なものだった。
集団の観光客も20人ほど見かけ、少し活気があるように見える。

管理事務所でガイドが国立公園入園の手続きをしているそばで、トレッキングコースの概要を確認する。
リンチャ島が短距離・中距離・長距離と3コースに分かれていたのと全く同じで、コモド島も距離に応じた3つのコースがあるようだ。
長距離コースだと10km以上あるため、5時間以上要するらしい。

入園の手続きは終わったが、なぜかレンジャーがなかなか来ないために付近をうろうろしていると、海辺にコモドドラゴンが2匹。
遠くから見ると丸太のように見えたが、近づくことで認識ができた。

先に行ったリンチャ島もそうだったが、公園管理事務所付近にいるコモドドラゴンが一番観察しやすいと思う。

30分近く待つとやっとレンジャーが登場し、トレッキングに出られるようになった。
10分ほどで人工の水飲場に到着。

コモドドラゴンのために用意された水場で、コモドドラゴンを森から誘い出して観光客などが見やすくするために敢えて設けているのだという。
ただ、自分が行ったタイミングでは、1mくらいの小さなコモドドラゴンの子供がいるだけだった。

その後も歩き続け、最も短いトレッキングコースを1周した。
しかし、その間に見ることができたコモドドラゴンは管理事務所で見た2匹を除き、水飲場で見た1匹だけだった。
コモド島よりもリンチャ島のほうが狭いたね、リンチャ島がよりコモドドラゴン観察には向いているという一般論を裏付ける結果となった。

国立公園の管理事務所に戻ってくると、最初に見た2匹はそのままの場所に残っていた。
先に行ったリンチャ島のコモドドラゴンの特徴を完全に理解しているわけではないこともあり、コモド島とリンチャ島でコモドドラゴンの身体的特徴には何ら気がつくところが無かった。

コモドドラゴンは現在、インドネシアの小スンダ諸島の一部をなす5つの島(コモド島、リンチャ島、フローレス島、ギリダサミ島、ギリモタン島)に分布している。
小スンダ諸島はヌサ・トゥンガラ諸島とも呼ばれ、バリ島を含む東側のインドネシア諸島を指す。

コモドドラゴンは食物連鎖の頂点にいて天敵がいないことと泳ぎが得意でないことから、島を出て生息域を拡大するという行動は基本的には無いらしい。
かといって、ガラパゴス諸島のフィンチやゾウガメのように島ごとに身体的特徴が一部異なるわけでもないようだ。

コモドドラゴンが生息するこれらの島は『Komodo National Park(コモド国立公園)』として世界遺産登録されている。
海や樹木に覆われた大地だけでなく不規則な海岸線や崖も含めた美しい景観が登録基準(ⅶ)優れた自然美を、貴重な固有種であるコモドオオトカゲの生息地として登録基準(ⅹ)生物多様性を満たしている。

14時半頃にコモド島を出発し、20分程度でピンクビーチに到着した。
同じコモド島内にあり、管理事務所からは南東の方角になる。

ピンクビーチは名前の通り、砂が薄いピンク色をしている。
珊瑚が波に砕かれ、破片が白砂に混じることで浜辺をうっすらとしたピンクに染めているのだそうだ。

ところが、沖から見ると判るピンクの色合いも、実際にビーチに上陸してみるとピンクには見え辛かった。
濡れた砂を手ですくうと少し判るが、濡れていない砂は普通の白砂のよう。

また、ピンクビーチには沖に停めた船から泳いでいくことになるため、防水カメラでないと携行はできない。
近くで写真をとりたい場合は留意しなくてはいけない。

ピンクビーチで1時間少々泳ぐと、夕方の16時を回った。
ガイドの指示で船に再び戻ると、おやつの揚げバナナが用意されていた。

普段はあまり食べないが、水に浸かるとエネルギーの消費が大きいため、こういったものは非常に助かる。

船はそのまま移動を続け、一晩を過ごす停泊場所に着いた。
コモド島沖で、モスクや民家が海辺に集まった集落の近くの海だった。

コモド島の管理事務所からピンクビーチに移動し、更に集落近くの海上へと移動してきたが、実はそれぞれはコモド島の中で5kmも離れていない。
その割には移動時間は20分以上かかっていたしたので、船の速度が見た目ほど速くないのか、それとも海流の関係なのか。

停泊場所で船が停まり夕食を待っていると、小さな子供が2人乗ったカヌーが近づいてきた。
カヌーを我々の船に横付けすると器用によじ登り、土産物の売込が始まった。

あまり買う気は無かったのだが、リンチャ島で買ったものと似たような木彫コモドドラゴンがIDR50,000(約380円)の提示額だった。
リンチャ島の半額ではあるものの、既に1個買ってしまっている。

少し迷ったが、2個目として購入。
子供達は我々の船を離れ、遠くに辛うじて見える大きな客船を次の売込目標にした。
そこまで20分ほどかけて漕いで向かう様子を見て、必ずしも必要な2個目ではなかったものの、少しでも彼らの足しになるのであれば買って良かったと思える。

空はかなり暗くなり、おそらく彼らが復路を帰ってくる頃には真っ暗になっているだろう。

19時半頃に夕食が出された。
自分と会社の後輩、ガイドの3人で完食かと思ったが、ほうれん草の炒め物にかかったミートソースもどきが独特で、それだけは残してしまった。
ソースをかける必要はなく、普通に炒め物として出されればおいしく頂けたはずなのだが、風味が口に合わず現地民であるガイドもほとんど手をつけていなかった。

船の上なので夕食後は特にすることもなく、しばらく会話しながら時間を過ごした。
船が停まる海上がコモド島の集落沖すぐの場所なので、集落から聞こえてくる音楽のボリュームがすさまじく、それは深夜1時でも鳴り止んでいなかった。

2. マンタポイント

翌朝の6月17日(月)、朝5時半に起きた。
昨晩は寝る時までも大音量の音楽が鳴っていたが、さすがに早朝は止まっている。
海の上で目を覚ましたのは本当に久しぶりだ。

6時半になると船のクルーも起き出し、1時間くらいすると朝食が出された。
バナナを入れたクレープのようなシンプルな朝食を食べながら、今日の目的地であるマンタポイントに向かう。

10時頃にマンタポイントに到着。
今回は1泊2日のツアーだが、1日目にリンチャ島とコモド島でコモドドラゴンを見ているために、2日目はシュノーケリングがメインとなる。
そこらへんでするというよりは、マンタや海亀などが見られるポイントまで移動してくれる。

水は非常にきれいで、1匹ながらマンタを見ることもできた。
海亀は遠くにいるのを何回か見たが、船のクルーに言われないとどこにいるのかわからない。
それほど密度高く生息しているというわけではなさそうだ。

昼前に提供された昼食も相変わらずのクオリティで大満足。

シュノーケリングを終え、13時には船がフローレス島に戻った。
そこからガイドが車で空港まで送ってくれるというが、飛行機が16時発なのでマッサージ店に行ってもらった。

観光客向けなので1時間IDR185,000(約1,410円)と高めだったが、1泊2日の狭い船上で凝り固まった体にはとても良かった。
そこからマッサージ店の有料車で空港までの道を20分ほど、IDR50,000(約380円)。

フローレス島のラブハンバジョからバリ島のデンパサールまではガルーダ航空なので、LCCが多いインドネシアの中ではやや異質な選択だったが、時間通り飛んでくれたという結果からして良かった。

17時半に到着したデンパサールで一泊し、翌日6月18日(火)のフライトでクアラルンプールを経由し大阪へと帰った。
往路ではクアラルンプールで合流するはずの後輩と会えずに何らかの健康的問題なども考えたが、その後合流もでき無事に旅程を消化できたことに安堵した。

 

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