インドネシア旅行記 (1) リンチャ島でコモドドラゴン鑑賞(2019年6月)

2019年6月にインドネシアのフローレス島とその近隣へ行きました。
目的はコモドドラゴンを見るという1点のみであったため、短期間でも楽しむことができました。

【目次】
1. インドネシア基礎情報
2. インドネシアへ
3. クルーズ船での移動
4. リンチャ島

1. インドネシア基礎情報

人口 :2億5,756万人
面積 :1,910,931平方キロ
首都  :ジャカルタ
公用語:インドネシア語
時差 :UTC+6〜8(日本から3〜1時間マイナス)
通貨 :ルピア(IDR)
レート:IDR1=JPY0.00752(2018年9月4日時点)
ビザ :日本人は滞在日数が30日以内であればビザ不要(2019年6月時点)

2. インドネシアへ

6月14日(金)、仕事を終えてから京都駅の関空行バス乗場へと走った。
会社を出てから約20分後の18時10分に到着し、予定通りその10分後に京都駅を出発するバスに乗ることができた。

毎回バスに間に合うかひやひやするが、今回のように比較的余裕で間に合う場合から発車数10秒前のぎりぎりで間に合う場合までさまざまだが、毎回何とかなっている。
今回の行先はインドネシアのコモド島とその近辺で、コモドドラゴンを見に行くことに目的を絞っている。
そのため、必要最低限の日数とした。

予定よりも少し早い19時40分に関西空港に到着し、いつも通りプライオリティパスでぼてぢゅうに行くために2階まで急いだ。
税込3,400円を最大限に活用する注文パターンもかなり尽きてきた印象があるが、今回は唐揚げ(税抜580円)、お好み焼き いか玉(税抜980円)、鉄板焼き鳥(税抜680円)、ガーリックシュリンプ(税抜780円)、みそ汁(税抜120円)の組み合わせで税込3,391円(税抜3,140円)とした。

ぼてぢゅうを出てトイレに行こうとすると、仕事上の取引先の方を見かけた。
関空は狭いので、知り合いに会うことは珍しくない。

出国審査を終えて関空発~クアラルンプール行の便に搭乗すると、3列シートの自席横もその横も空席だった。
深夜便で運よく3列を独占でき、横になって寝ながら目的地を目指せるという素晴らしい状況。
LCCはわずか2,000円強でエコノミー前方の席を指定するだけでこのような状況を狙えるので、個人的には積極的に深夜便の座席指定を推奨したいところだが、LCCの利用客層的にはそのような潜在需要はあまりないということなのだろう。

翌朝の6月16日(土)、朝3時45分にクアラルンプール空港に到着した。
次のデンパサール行便が9時発で時間があいているため、プライオリティパスでPlaza Premiumラウンジに入った。

ところが、本来はクアラルンプールで合流する香港勤務の会社の後輩が見当たらない。
厳密には、クアラルンプール空港集合という曖昧な状況でここに至っているわけだが、早朝で他に快適にいられる場所がないという観点では自動的にここに週合意なるしか選択肢がないはず。
予定では自分よりも2時間ほど早くクアラルンプールに到着しているはずなのだが電話をしても通じず、非常に困った。

結局は9時のクアラルンプール発~デンパサール行便に自身1人だけで乗ることになった。
ジャワ島上空でブロモ山を眺めながらバリ島まで飛ぶ。

バリ島のデンパサールには昼の12時に到着した。
入国のために審査場まで向かうと、審査場の前に後輩がいて非常に驚いた。

本来は香港~クアラルンプール~デンパサールのルートで来るところ、最初の便に乗り遅れたために香港~バンコク~デンパサールのチケットを急遽買い直してここまでやってきたらしい。
電話が通じなかったのも、大慌てで香港を出てきたので忘れてきてしまったからだった。
事故に遭っていたわけではなかったので良かった。

デンパサールで入国審査を済ませ、後輩の復路のチケットの有効性を確認するためにエアアジアのカウンターに向かった。
買ったチケットは香港~クアラルンプール~デンパサールの往復だが、往路は使わなかったために復路がそのまま使えるかを確認しなくてはならない。
通常の航空券は連続区間を1つでも乗らないと以降の区間は全て無効になってしまうため、そうなっているのかどうかを確認に行ったのだが、結果的には復路は問題なく使えるとのことだった。
エアアジアがLCCという特性上、使用される状況が単純な旅程のみで、レガシーキャリアのような複雑な運賃体系を逆手に取って途中から乗ったり途中で捨てたりした方がむしろ安くなるという状況が基本的には起こらないためだと思われる。

復路の航空券の有効性を確認したところで安心して国内線ターミナルに入り、ラウンジに入った。
コモド島の観光拠点となるフローレス島のラブハンバジョまでは国内線で向かう必要がある。

デンパサール発~ラブハンバジョ行の便は予定の16時過ぎ発から遅れてしまい、しばらくラウンジでだらだらしていた。
定期的に確認していた出発時間のボードが30分後発の表示に変わったためゲートに向かうと、係員がずいぶんと慌てていて搭乗に案内された。
ラウンジの出発時間表示が誤っており、実際にはファイナルコールの最終段だったようだ。

予定よりも1時間半遅れでNAMエアー便が飛び立ち、19時前にコモド島のラブハンバジョに到着した。

空港から市街地まではタクシーで10分ほどの距離でIDR40,000(約300円)。
観光客が比較的多い場所の割には安い。

ホテルに荷物を置いて中心部へ散歩に向かった。
ところがめぼしいものは何もなく、1時間ほど散歩したが特に収穫はなし。

ただ、想像以上にコモド島のツアーを催行する会社は非常に多く、海沿いのメイン通りには数え切れないほど店が軒を連ねている。
21時を過ぎても営業や呼び込みをしていたため、観光予定の前日夜にフローレス島に到着するとしても、到着後に翌日参加のツアーを探したり価格交渉をすることは十分可能な環境だった。

3. クルーズ船での移動

6月16日(日)は朝6時に起き、ホテルの屋上のレストランで朝食をとった。
よく晴れていて、観光に支障はなさそうだ。

今回は事前にTop Komodo Toursという会社に日本から申し込んでおり、船上の1泊を含む2日間でリンチャ島とコモド島に行くツアーで2名参加の船貸切で1名あたり約IDR3300,000(約24,820円)。
拠点のフローレス島に来ればいくらでもツアー会社はあるというものの、フローレス島到着がツアー参加希望日前日の夜だった。
本来は現地で相場を見ながら価格交渉をしたいところだが、参加前日夜にツアー会社が開いていなかったら価格交渉どころか参加すらできなくなるため、事前に予約しておいたほうがベターだろうという判断をしていた。

朝食の場所にはホテルが提携しているツアー会社のツアーがいくつか掲載されていた。
いずれも混載だが、リンチャ島日帰りツアーがIDR1100,000(約8,270円)、コモド島日帰ツアーがIDR1300,000(約9,780円)で、それらを複合させた船上1泊を含む2日間ツアーはIDR2,100,000(約15,790円)。
実際は市街の旅行会社を複数回りながら価格交渉をすることでもう少し安くなるだろうが、リンチャ島とコモド島の1泊2日ツアーで比べると自身が事前に取った貸切IDR3300,000(約24,820円)とホテルで見たIDR2,100,000(約15,790円)が比較しうるものになる。

普段はこういった類のものは価格優先で混載にしているが、今回は事前手配で払ってしまっている以上、差額IDR1200,000(約9,030円)で貸切になって良かったと解釈することにした。
なお、いずれもコモド国立公園の入場料は含まれていない。

朝6時半、ホテルにツアーの迎えが来て、車で10分弱の港まで向かった。

港で車を降り、ガイドに促されて手配された船に移動した。
各船の屋根には船の名前が表示されており、まるでトゥクトゥクのよう。
自分が乗った船には『Alila』と書かれていた。

出発した船は非常に快適だった。
オープンデッキは風が強いが屋根が日差しを遮るし、クーラーボックスには水が潤沢に用意されている点も良い。
船のスタッフは、ツアーガイドを除くと4名ほど。

自分と後輩は進行方向、ガイドはテーブルを挟んで逆向きに座り、談笑しながら進んだ。
ガイドのゴンザレスはRuteng村という山村で生まれ育ち、つい4年前に下山するまでは海を見たことが無かったのだそうだ。
そんな状況からガイドとして連日クルーズ船に乗る人生に変わったとうことだ。

3人ほど寝られそうな寝室も用意されている。
エアコンは無いが扇風機があるため、空気は少しこもるものの室内で過ごすのに大きい問題ない。

なお、事前にツアーを予約する際に1名当たりIDR1500,000(約11,280円)の追加でエアコン付にもできると言われた。
そもそものツアーが1人IDR3300,000(約24,820円)という状況からすると非常に高いのでエアコン無しにしたが、その判断は誤っていなかったと思う。

4. リンチャ島

船が出発してから約3時間後の9時20分、リンチャ島に到着した。
フローレス島からは西にあり距離的には近いものの、国立公園に入口までは回り込む必要があるため、少し時間を要する。

上陸してからしばらく歩くと国立公園のゲートをくぐる。
荒れた土壌が広がる中に敷かれた道を歩くことになり、視野が広く周囲を見渡せるものの、この段階ではコモドドラゴンは一切見ることができなかった。

コモドドラゴンは、このリンチャ島だけではなくコモド島や観光拠点となるフローレス島南部などにも住んでいる。
合計5つの島々に分布し、これらの島は小スンダ諸島に属す。

ほどなくして国立公園の管理事務所に到着し、入場料を支払った。
1人あたりIDR4,000,000(約3,010円)の入場料はインドネシアの物価を考えると非常に高く、しかも1日単位で支払いが必要。
入場料を払うとコモドドラゴン防止用の杖を持ったレンジャーがつき、コモドドラゴン鑑賞に際する注意点が説明される。

コモドドラゴンからは最低限2m離れることやルートを外れて歩かないことなど。
コモドドラゴンに噛まれると、血液の凝固を阻害するヘモトキシンや様々な多種多様な細菌が体に侵入することでゆっくりと死に至る。

リンチャ島のトレッキングコースは3種類用意されており、最長ものは10kmを超えて所要時間は3時間以上。
あまり景色に代わり映えはなさそうなことと、この後行くピンクビーチの時間もあるので、最も短いコースにした。

管理事務所の脇で、早速の初コモドドラゴンに遭遇。
事務所やトイレ、土産屋などの建物が立ち並ぶエリアなのだが普通に出没するようだ。

トレッキング開始後も、すぐに3匹ほどのコモドドラゴンを見た。
トカゲは群れを作るわけではないが、かなり近いところに固まって日光を浴びている。

レンジャーの指示通りに一定の距離を取りつつも、レンジャーの誘導で周囲をぐるりと回ったり一緒に写真をとってもらうなどのことはできた。
触れそうな気もするが、本気になると時速30kmで追いかけてくるらしい。

コモドドラゴンが巣を作っているエリアには立入が制限されている。
人間の匂いがついてしまうと巣として使われなくなってしまうため。

巣は小さい火山とその火口のような形をしている。
どの個体も穴を巣とするわけではなく、木の根元や木の穴が利用されることもあるらしい。

トレッキングコースは徐々に高度を上げる。
途中は若干岩がちで人間でも少し大変な道だが、それでも高台にコモドドラゴンがいた。

草が踏みしめられて土が露出した道を歩いており、我々の姿を見ると道を外れてどこかに行ってしまった。
積極的に人を襲うということはしないようだ。

高台からは湾がきれいに見渡せた。
風が強いために休憩用の屋根つきスペースで座りながら体力回復。
日差しが非常に強いので、暑くても長袖で来ておいて良かった。

1時間強のトレッキングを終え、管理事務所に戻ると近隣の土産屋で10cmくらいの木彫コモドドラゴンを買った。
この時点ではIDR100,000(約750円)が特段高いとは認識していなかったが、後で自分の船に土産物屋を売りに来た子供が同じものを半額で提案してきたので、結果的に高い買い物をしてしまったことが判った。

ただ、こういうときに『ぼったくられた』と思うのは違うと思う。
その時点では価格と物の価値が釣り合うと思って買っているはずなので、ぼったくられたのではなく、自身のその時点での評価額と市場価格に乖離あったというだけのことだ。

船に戻って少し経った11時半前、昼食ができあがった。
船上での食事は期待値が低かったが、良い方向に裏切られた。
作り立てで温かく、量も十分な上に味が日本人でもおいしいと感じられる。
魚の空揚げや野菜炒め、チキンナゲット風の何かなどバラエティにも富んでいて、地上で食べても満足できるものだっただろう。

食事をしながら、船はコモド島に向かった。

 

<関連記事>

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)