チリ旅行記 (1) フライトトラブルで2回目の不本意リマ泊(2017年8月)
2017年8月にペルー~エクアドル~チリのルートを回りました。
ペルーではマチュ・ピチュ、エクアドルではガラパゴス諸島、チリではイースター島がメインで、南米太平洋側の周遊です。
イースター島からのキトに戻り、そこからリマ~サンチアゴ~イースター島と向かうはずが、リマでフライトキャンセルにあいました。
【目次】
1. 失意のリマ泊
2. チリへ
1. 失意のリマ泊
8月16日(水)、ガラパゴス諸島のサンタクルス島観光を午前に急ぎで終え、ガラパゴス~キト~リマ~サンチアゴ~イースター島という3つの国をまたいだ4フライトの移動を開始した。
キト・リマ・サンチアゴと、各国の首都でそれぞれ1.5~2.5時間程度の乗継となる。
順調に行けば問題はないものの、AVIANCA航空には過去に遅延や欠航で何度か痛い目にあわされたこともあり、順調に行くとは思えない中で搭乗した。
8月16日(水) 12:45ガラパゴス発~15:50キト着(AVIANCA航空)
8月16日(水) 19:29キト発~20:49リマ着(AVIANCA航空)
8月16日(水) 22:15リマ発~翌3:50サンチアゴ着(AVIANCA航空)
8月17日(木) 06:35サンチアゴ発~10:30イースター着(LATAM航空)
心配はあったものの、結果として1便目のガラパゴス発~キト着と、続く2便目のキト発~リマ着は時間通りに運行した。
最も乗継時間が短いリマに時間通りに到着し、次のサンチアゴ行を持って待てる状況に安堵した。
安心してリマのラウンジで休んでいたところ、突如リマ発~サンチアゴ行の便が22:15分発から翌日深夜1:00発のDERAY表示に切り替わった。
何かの間違いだろうと思い、ラウンジを出てゲートに行くと本当に約3時間の発遅延表示になっている。
もともとはこの便で3:50にサンチアゴに着き、2時間半ほどの乗継時間の後にイースター島に向かうはずだったので、3時間もサンチアゴ着が遅れてしまうと後続には乗れない。
この時点で再び旅程が崩れることがほぼ確定したが、とにかくリスケジュールされた1時発に便に乗るしかないので待ち続けた。
1時になっても搭乗がなかなか始まらずやきもきしていたが、一部の乗客がゲートを通って機内までのバスに乗り始めた。
これを見て、フライトキャンセルはなさそうだと安心した。
しかし、その後の搭乗手続きが遅々として進まない上、先ほどバスに乗って機内に向かった乗客達が戻ってきた。
同時に、それまでは遅延だった表示がキャンセルに切り替わった。
クルーから何やら案内がされているが、基本的にスペイン語でしか案内がないために何を言っているのか自分達にはさっぱり解らない。
ただ、怒号が飛び交っている雰囲気から、本当にフライトキャンセルになってしまったのだろうということは理解できた。
マチュピチュの帰りと同じく、またリマで無駄な足止めを食らってしまった。
今回の旅行では2回目だが、過去の南米旅行も加えると4回目の予定外リマストップ。
リマ空港とは本当に相性が悪い。
フライトキャンセルの手続きとして、リマから乗り始めた人とリマが国際便の接続経由地だった人(自分達)の2グループに分かれて処理が始まった。
このあたりの説明もやはりスペイン語なので基本的に解らない。
一部の乗客が『English please!』と叫んでいるが、それも黙殺される。
一方で、チリ人旅行客のマダムグループが非常に親切で、スペイン語ながら身振り手振りで一生懸命状況を説明してくれた。
更には英語教師をしている友人まで呼んでくれ、おかげで状況を完全に理解することができた。
機体の整備不良が原因でフライト遅延になりかけたが、思った通りに修理ができず、メカニックにも休息が必要なのでフライトキャンセルになったのだとか。
これで怒っていると旅はできない。
ペルーに入国するための書面と翌日午前の代替臨時フライトのチケットが配られ、不本意ながらまたまたペルー入国。
この時点で8月17日(木)の早朝4時くらい。
フライトキャンセルの場で配られた特殊な入国書類も、AVIANCA航空が記載すべきサインや押印の抜けが多くみられ、怒号が飛び交い、子供を抱いて疲れ果てて座り込んでしまっている人など、とても入国審査場とは思えない様子になっていた。
不本意なペルー入国を果たして真っ先にAVIANCA航空のカウンターに向かった。
本来のスケジュールが崩れて後続のLATAM便に乗れないことに対する対処の相談だが、あまりに話にならないのと朝4時過ぎという時間のために早々に切り上げた。
その後、AVIANCA航空の用意したバスに乗った。
6時間後の朝10時フライトに向けて、起きたら各部屋に電話してピックアップの連絡をするという。
そのままAVIANCA航空が手配したホテルに着き、早朝5時に就寝した。
体を横にできただけましではあるが、寝られないまま2時間後の朝7時に起きて朝食。
しかし、朝10時のフライトにもかかわらず、一向にAVIANCA航空からのピックアップの連絡が来ない。
特に驚くこともなく、想定通りではあるのだが。
他の乗客は既に連絡が来ないことに見切りをつけて自分でタクシーを手配して空港に向かっていたようだが、自分達含めた数名はまだロビーにいた。
結果的に、やはりAVIANCA航空のピックアップとやらはあてにできないので自力で移動する結論となり、タクシーで移動した。
その際、ビジネスマン風の紳士が、ペルー通貨ソルを全く持っていない我々のためにタクシー代を払ってくれた。
空港着後に丁重なお礼と米ドルでの返金を申し出るが、結局受け取って頂けなかった。
自分も、こうしてスマートに外国人を助けられる人でありたいと改めて思った。
2. リマへ
リマ空港に着いて本当はアビアンカ航空のカウンターで文句の一つでも言いたかったが、そんな時間は全くなかったので普通に搭乗ゲートに向かった。
ゲートでは何らかスペイン語のアナウンスがあり、それを聞いた乗客が一斉に歓喜の雄たけびを上げていた。
どうやら、代替便は問題なく運航する旨のアナウンスだったのだろうが、それで喜ぶあたりが日本人との感覚の違いだろう。
ゲートの搭乗手続きの際、AVIANCA航空のクルーの中に見覚えのある顔があった。
つい3日前にクスコ発リマ着のフライト遅延の際に相談に乗ってもらったクルー。
AVIANCA航空の会社自体には怒りの感情はあるが、個々のクルー自体は各々の範疇でよく対応してくれているので悪い印象はない。
よって『Trouble again!!』と笑顔で声をかけたが、目のくまがひどくだいぶ疲れている様子だった。
驚いたのは、昨晩のフライトキャンセルによって機体に詰め込まれた荷物は一旦返却されたのだが盗難が発生したらしく、クレームをつけている乗客が数人いた。
トラブルによって荷物が航空会社側に滞留した時間が長く、その間に発生したようだ。
こうして、本来の予定では8月16日(水)のうちにサンチアゴを経由してイースター島まで移動で来ているはずが、8月17日(木)の夕方にサンチアゴに着く事態となってしまった。
本来であれば半日前にサンチアゴに到着し、そのままイースター島に着いて観光しているころ。
まずは次のイースター島行フライトを何とか確保しなければいけないので、向かったのはLATAM航空のカウンター。
そこでいつものようにメモとともに事情を説明した。
しかし、既に翌18日のフライトは満杯だという。
この時点で、もともと8月17日~19日の2泊3日で考えていたイースター島を1日短くして8月18日~19日の1泊2日で無理やり行くという手立てが失われた。
それでも諦めきれず、少し時間を空けて別のLATAMクルーに相談すると、何とか翌朝18日のキャンセル待ちリストに載せてくれることとなった。
ただし、我々2名は6番目と7番目なのでほとんど期待できない状況ではあった。
本当であればイースター島に泊まっているはずなので、サンチアゴ宿の予約はなく、空港近くの宿を取って就寝した。
<関連記事>