インドネシア旅行記 (2) 乗継時間で行くタマン・アユン寺院(2017年10月)
2017年10月にインドネシアと東ティモールへ行きました。
東ティモール帰りにはバリ島に立ち寄り、乗り継ぎ時間を利用した観光をしました。
【目次】
1. インドネシアへ
2. バリ島
1. インドネシアへ
10月8日(日)、昼前にディリ空港に向かった。
往路と同じくインドネシアのLCCであるCitilinkにチェックイン。
ディリの空港はラウンジも何も無く、飛行機の出発を待つ意外にすることがなかった。
人が少ないために出国審査が早いので、ぎりぎりに近い時間に空港に来た方が良いように思った。
2. バリ島
13時過ぎのディリ発に乗り、14時過ぎにデンパサールに到着した。
そのままタクシー運転手と交渉して、貸切で空港からタマン・アユン寺院に向かった。
約5時間の貸切でIDR600,000(約4,600円)。
空港からおよそ1時間半、16時前にはタマン・アユン寺院に着いた。
入場料はIDR20,000(約160円)。
以前に来た時からおよそ10年ぶりくらいだが、チケットを買った時点では何か変わったのかどうかすら明確に判らないほど前回の記憶がおぼろげだった。
しかし、中に入って景色を見るとすぐに記憶が蘇ってきた。
やはり視覚による記憶は強い。
タマン・アユン寺院は17世紀のムングイ王国の時代に建てられ、人間・神・自然の3要素の調和を説いたヒンドゥー哲学『トリ・ヒタ・カラナ』に基づいた水利システム『スバック』を体現しているものとされる。
スバックは9世紀頃から水の公平な分配を行い、バリ島には現在も1,000をゆうに超えるスバックが残る。
それぞれのスバックは独自の寺院を持ち、祭祀儀礼を行っただけではなく、農耕に関する時期や作業内容の決定をも司った。
そうしたスバック中心とした統制が、バリ島の景観を育んできたのだろう。
数多くの塔は、標高3,000mを越えるバリ島最高峰のアグン山を表しているとされる。
タマン・アユン寺院は、バトゥール湖など他のいくつかの構成資産と共に『Cultural Landscape of Bali Province: the Subak System as a Manifestation of the Tri Hita Karana Philosophy(バリの文化的景観:バリ・ヒンドゥー哲学トリ・ヒタ・カラナを表す水利システム「スバック」)』として世界遺産に登録されている。
儀式や芸術を通してスバックを支えたトリ・ヒタ・カラナの文化的伝統であるとして登録基準(ⅲ)文化的伝統・文明の証拠が、民主的・平等的な灌漑システムが過去1,000年にわたってバリ島の景観を作ったとして登録基準(ⅴ)伝統的集落や土地・海上利用または人類と環境の交流が、
トリ・ヒタ・カラナの思想は精神・人間世界・自然の結びつきを強めるものだとして登録基準(ⅵ)歴史上重要な出来事や思想等に関連するもの、の登録基準が認められている。
タマン・アユン寺院を1時間ほど観光し、待ってもらっていた貸切タクシーに乗ってデンパサール空港に戻った。
エアアジアのカウンターでチェックインし、制限エリアに入ってプライオリティパスが使えるラウンジで食事をしながらフライトを待った。
近くで日本人男性3人が会話しており、うち1人が大声で『楽天プレミアムだと年1万円でこういうラウンジが使える』と同行者の2人に力説していた。
ふとラウンジ内のボードを見ると、本来は21時半前のデンパサール発~クアラルンプール行きの便が、23時半の発に変更されていた。
到着便の遅れに起因し、出発が遅い時間帯ほどそれまでの運行のひずみが溜まって遅延しやすいというLCCの教科書通りの特性。
10月9日(月)、クアラルンプール着も予定より2時間遅れ深夜2時過ぎになってしまった。
宿を予約していたが、時間が遅すぎてチェックインはできなかった。
仕方なくクアラルンプール空港のベンチや床で適当に横になりながら、8時発の関空行きの出発を待つことにした。
その便は時間通りに15時過ぎに関空に着いたものの、結果的には2泊5日になったので非常に疲れた。
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