世界遺産紹介 (9) ブルー・マウンテンズ地域

世界遺産は1,000件を越え、『顕著な普遍的な価値』があると認められた人類共通の遺産です。
その中から、自分が訪れた遺産をご紹介します。

今回はブルー・マウンテンズ地域です。
シドニーから車で2時間ほどにある国立公園群の総称で、グレート・バリア・リーフと並ぶオーストラリア東海岸を代表する世界遺産です。

【目次】
1. 遺産の概要
2. 遺産までの行き方
3. ギャラリー

1. 遺産の概要

遺産名 :Greater Blue Mountains Area(ブルー・マウンテンズ地域)
登録年 :2000年
保有国 :オーストラリア
遺産区分:自然遺産
登録基準:(ⅸ)生態系、(ⅹ)生物多様性

2. 遺産までの行き方

まずは日本各地からシドニーまで向かいます。

シドニーからは一般的にツアーのバスで行くことが多いです。
約2時間半でブルー・マウンテンズ国立公園に到着します。

鉄道で行くこともできます。
その場合はシドニーのCentral駅からブルー・マウンテンズ国立公園のKatoomba駅まで2時間強の旅路です。
バスツアーの2割程度の金額で行けますが、手間・時間との相談になるでしょう。

3. ギャラリー

ブルー・マウンテンズ地域の世界遺産登録対象範囲はブルー・マウンテンズ国立公園だけではなく、北に広がるウォレミ国立公園や更に東に位置するイェンゴ国立公園など7つの国立公園とジェノラン・カルスト保護区に及びます。
その中でブルー・マウンテンズ国立公園が観光向けによく整備されており、まずは拠点になるScenic Worldに向かいましょう。

Scenic Worldの建物はブルー・マウンテンズ国立公園のゲートウェイとなるだけではなく、屋外ではRAILWAY・WALKWAY・SKYWAY・CABLEWAYの4種類のアトラクションを提供しています。
まずはRAILWAYに乗って下りますが、天井もガラス張りになっており、早くも奇岩スリー・シスターズが目に飛び込んできます。

RAILWAYを降りたところからWALKWAYが始まり、森の中を歩きます。
ブルー・マウンテンズ地域には希少な動植物が多く生息し、特に1994年に観光客によって偶然発見されたウォレミ松は約2億年前からほとんど姿を変えていないとされています。

スリー・シスターズは、ブルー・マウンテンズ国立公園のシンボルと言ってよいでしょう。
アボリジニの伝承ではマイナー、ウィムラー、ガナドゥという美しい3姉妹が岩に姿を変えたものとされています。
魔物バンイップによって襲われそうになった3姉妹を守るために父親が魔法で3姉妹を岩に変えたものの、戻せなくなってしまったのです。

エコーポイントからのスリー・シスターズの眺望は格別です。
スリー・シスターズだけではなく、森林が広く見渡せます。
行く時間帯によって日の当たり方が違うので、注意が必要です。

CABLEWAYからはブルー・マウンテンズの名の由来の通り、青く霞む様子が見られます。
ブルーマウンテンズ地域には地球上のユーカリのうち実に約13%に当たる91種類ものユーカリが存在しており、その葉から揮発する油分によって散乱された青い光が森林を青く見せるのです。
なお、コーヒーの銘柄で知られるブルー・マウンテンはジャマイカの特定の地域・標高で採れるコーヒー豆であり、こちらのブルー・マウンテンとは関係がありません。

ブルー・マウンテンズ地域はグレート・ディヴァイディング山脈に位置します。
グレート・ディヴァイディング山脈は南北約3,500kmにわたる世界有数の長さの山脈ですが、その高さは非常に低く、擁するオーストラリア大陸最高峰のコジオスコ山の標高は2,228mに過ぎません。
その名が『分水嶺』を表す通り、グレート・ディヴァイディング山脈は東西に流れる様々な川の源流にもなっています。

写真を改めて見返して思ったのですが、さしずめ穏やかなカナイマ国立公園のようです。

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