世界遺産紹介 (23) アンティグア・グァテマラ

世界遺産は1,000件を越え、『顕著な普遍的な価値』があると認められた人類共通の遺産です。
その中から、自分が訪れた遺産をご紹介します。

今回はアンティグア・グァテマラです。
中米7ヶ国の中では比較的アクセスしやすいグァテマラにあり、かつ首都からバスで1時間程度の位置にあります。

【目次】
1. 遺産の概要
2. 遺産までの行き方
3. ギャラリー

1. 遺産の概要

遺産名 :Antigua Guatemala(アンティグア・グァテマラ)
登録年 :1979年
保有国 :グァテマラ
遺産区分:文化遺産
登録基準:(ⅱ)価値観の交流、(ⅲ)文化的伝統・文明の証拠、(ⅳ)人類史上代表的段階の建築・技術や景観

2. 遺産までの行き方

日本の主要空港からロサンゼルスへ行きましょう。
代わりにニューヨークやマイアミ、ワシントンD.Cなどのアメリカ主要都市もしくはメキシコシティでも良いです。

ロサンゼルスからグァテマラシティまでは5時間程度のフライトです。

グァテマラシティからアンティグアまではバスで1時間ほどです。
グァテマラシティ国際空港到着後にアンティグアまで直接向かう場合は到着ゲート内でバスのチケットが買えますが、ゲートを出てしまうと売り場はありませんので注意が必要です。
グァテマラシティ市内からもバスはあります。

3. ギャラリー

アンティグア・グァテマラは、16世紀中ごろからスペインによって開発されたかつてのグァテマラの首都でした。
スペイン語の『アンティグア(aitigua)』はフランス語の『アンティーク(antique)』と同じく、ラテン語で古いことを表す『antiquus』に語源を持っているそうです。

サント・ドミンゴ修道院跡はスペインによるメソアメリカでのカトリック布教の歴史を物語るものです。
16世紀中ごろに建てられたもので、内部には修道士が瞑想を行った個室や中庭なども残っています。

現在残っている遺構はかなり崩れてしまっています。
1773年に起きたサンタ・マルタ地震で損壊し、その後にアンティグア・グァテマラから現在のグァテマラシティに首都が移されたためです。

そうした経緯があるため、アンティグア・グァテマラでは積極的な開発が続くことがなく歴史的な建造物が残ることになりました。

広場に面する市庁舎は中に入ることができ、2階のテラスからはアンティグア・グァテマラ大聖堂が見えます。
アンティグア・グァテマラ大聖堂も、サント・ドミンゴ修道院と同様に16世紀中ごろから建設が始められました。

完成までは140年以上を要し、サンタ・マルタ地震の後も修復がされて現在も使用されています。

ラ・メルセー教会もアンティグア・グァテマラ大聖堂と同様に地震後に再建されたものです。
地震後に再建されていることで比較的低い天井や重厚な壁のような耐震性を特徴とするだけではなく、メキシコの職人により加えられた外壁の精緻な彫りも目を引きます。

内部には、再建前に地震で崩壊した教会の跡も残っています。

聖カタリーナ修道院のアーチは幅が広く、石畳の道や周辺のコロニアル建築と相まってアンティグア・グァテマラの特徴的な景観を生んでいます。
アーチは女子修道院と付属の庭を繋ぐものです。

16世紀のスペイン支配以降、アンティグア・グァテマラにはおよそ40の修道院や教会が建てられました。

アンティグア・グァテマラは標高1,500mを超える街ですが、ひときわ高い十字の丘から全景を見渡すことができます。
正面に見えるアグア山の標高は富士山とほぼ同じ3,760mです。

しばしばの噴火と、それに伴う火口湖の洪水でアンティグア・グァテマラを苦しめたといいます。

グァテマラシティから近いため、フライトスケジュールによっては乗継の間でも十分に観光が可能です。

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