ベトナム旅行記 (1) ミーソンとホイアン(2018年6月)

2018年6月に、2泊3日のベトナム旅行に行きました。

南北約2,000kmに及ぶベトナムの観光地は、北部のハノイと南部のホーチミンが有名ですが、近年では中部のダナンも直行便が就航するなど旅行先として人気が高まってきています。
日本が元による侵攻を2度食い止めた13世紀後半、ベトナム北部を支配していた陳朝は3度もの元の襲来を撃退しました。
そのことが、個人的にベトナムとの心理的距離を縮めています。

【目次】
1.  ベトナム基礎情報
2.  ベトナムへ
3.  ミーソン
4.  ホイアン

1.  ベトナム基礎情報

人口 :9,345万人
面積 :330,967平方キロ
首都    :ハノイ
公用語:ベトナム語
時差 :UTC+7(日本から2時間マイナス)
通貨 :ドン(VND)
レート:VND1=JPY0.00479(2018年7月6日時点)
ビザ   :観光目的で15日以内かつ前回のベトナム出国翌日から31日以上経過の場合はビザ不要(2018年6月時点)

2.  ベトナムへ

特段ダナンに行きたかったわけではなかったが、Jetstarのセールで関空~ダナン間の片道が諸税別4,980円であったこと、そして6月の土日に1日有給をつけることで往復ともその底値で買うことができるタイミングがあったことで買った。
諸税込だと往復約17,000円ではあるが、ベトナム航空の成田発ダナン往復の底値が諸税別28,000円くらいであることを考えると非常に安い。

関空発ダナン行きのスケジュールは朝9時関空発~昼12時ダナン着である上、ダナン空港は市街からわずか3km程度の距離しか離れていないため、到着日も含めて2泊3日でも十分に楽しむことができる。

6月16日(金)、京都駅から特急はるかの始発で関空に向かった。
予定通り7時過ぎに関空に到着し、Jetstarのカウンターでチェックインを済ませ、ラウンジ アネックス六甲で時間をつぶしてゲートに向かうと遅延情報が。
結局、本来9時発の飛行機が予定より約45分ほど遅れて飛び立った。

ダナン着は予定よりも30分ほど遅れた12時半。
予定よりも遅れてタイミングがずれたことで、入国審査でも前の便の乗客の終了を待つこととなり、時間がかかってしまった。
空港が新しいのは良いが、入国審査待ちの乗客に直射日光がガラス越しに当たる構造はあまりよくないと思う。

空港の外に出るとタクシーの客引き数名に声をかけられた。
空港からミーソンとホイアンの観光に行きダナンに戻る長めのルートであるため、定額のチャーターで行けないか複数人の運転手に確認した。

しかし、いずれもメーターでしか行けないとの答えだったためチャーターは諦めた。
ただでさえ飛行機の延着で予定よりも約1時間の遅れが出ているため、あまり長い時間チャーターを探すのは得策ではないと判断したため。

必ずメーターが0スタートにリセットされているか、料金体系が明確かという点はメータータクシーでは絶対に気を付けなければいけない。
今回は最初の0.6kmまではVND10,000、以降30kmまでは1kmあたりVND16,600、30kmを超えると1kmあたりVND12,200。

料金メーターの上がり方がおかしくないかという点も要確認で、0.2km毎にVND3,300が上がっている様子から、確かに1kmあたりVND16,600に相違ない。
もう一点、距離メーターが0.2km上がる時間間隔も正しいかという観点も必要で、こういう時に役に立つのが100m走を10秒で走りきる時速が36kmであるという事実。

例として、速度が安定している状況で距離メーターが何回か上がる様子を観察し、1km進むのに40秒かかっていた場合を考えてみる。
仮に時速36kmだとすると1km進むのに100秒かかるが、実際には要した時間が40秒だったとすると、かかった時間は2/5倍に過ぎない。
つまり、距離メーターの上がり方から速さは36×5/2=90kmと推測でき、速度メーターと見比べることで不整合が出ていないか確認することができる。

3.  ミーソン

ダナン空港から南に約40km、空港からタクシーで約1時間半強でミーソン遺跡に到着した。

外国人のチケット料金VND150,000(約750円)を払って入場。

ゲートから10分ほどで遺跡内のバス乗り場に到着する。
乗らなくても遺跡には行けるが、30分ほど炎天下で歩かなくてはならない距離のため、特段の理由がない場合は乗った方がいい。
バスの料金は往復とも入場料に含まれているため、新たに料金が発生することはない。

遺跡内に流れる川も聖域で、山からの湧水で非常にきれいに保たれている。
観光客が決して多くないこともあり、ごみもほとんど目立たない。

 

ミーソンは、チャンパー王国のバードラヴァルマン1世により4世紀末に建てられたシヴァ神の祠堂を源流とする遺跡群で、ヒンドゥーの伝搬を今に伝える。
『My Son Sanctuary(ミーソン聖域)』として世界遺産に登録されており、現在残る建物は後世に再建されたものだが、それもベトナム戦争でも大きな被害を受けた。

ミーソン遺跡は、現地文化とインド亜大陸のヒンドゥー芸術が相互作用した事例であるとして登録基準(ⅱ)価値観の交流、東南アジア史における政治的・文化的に重要なチャンパー王国を鮮やかに描いているとして(ⅲ)文化的伝統・文明の証拠、の2つの世界遺産登録基準が認められている。

1時間強ほどミーソン遺跡を見て回り、次の目的地ホイアンに向かった。

4.  ホイアン

ミーソンから東に約40km、車で1時間ほどでホイアンに着いた。

旧市街への入り口は何か所かあるが、グエンティーミンカイ(Nguyen Thi Minh Khai)通りの西の端の入り口から入る。

旧市街に入るには、チケットが必要。
入場と、旧市街内の5か所の好きな場所を見られるチケットで合計VND150,000(約750円)。

通りを東に道なりに歩くとカウライヴィエン橋に出る。
最もホイアンで象徴的な建造物だが、セルフィーを売っている様子が不釣り合いで微妙。

ホイアンは『Hoi An Ancient Town(古都ホイアン)』として世界遺産に登録されている。
15~19世紀にわたって繁栄した国際貿易港であったとして登録基準(ⅱ)価値観の交流、アジアの商港の稀有な保存例であるとして登録基準(ⅴ)伝統的集落や土地・海上利用または人類と環境の交流、が認められている。

カウライヴィエン橋は来遠橋や日本橋とも呼ばれ、これを作った日本人は16~17世紀に朱印船貿易の中継地として栄えたホイアンに移住してきた。
最盛期には1,000人を超えたとされるが、その後江戸幕府の鎖国政策により急速に人数を減らしたという。

ホイアンには代表的な民家建築も多く残る。
その一つである廣勝家(クアンタンの家)。

中は続く細長い造りで、300年ほどの歴史がある。
現在も個人宅として使用されている。
中庭の存在と壁の彫刻が特徴的で、今はあまり見ることができなくなった当時の邸宅の様子を今に留める。

続いて進記家(タンキーの家)。

200年の歴史を持つ漁師の家で、やはり一本裏の通りにまで家が続くほど細長い。
家の裏手はトゥボン川に面した通りであるため、洪水には頻繁に見舞われてきた。
なぜか世界各国の貨幣がきれいにテーブルに並べられており、ギリシアのドラクマなど歴史を感じさせるものもあり、その意味でも楽しめた。

夕方のチャンフー通りにはホイアン名物のランタン。
満月となる旧暦14日は毎月、ランタン祭りが開催されている。
個人的にはどうしても見たいというものではないが、月1回の頻度であれば比較的予定も合わせやすく、機械があれば再訪しても良いとは思った。

夕方17時を回り、トゥボン川の向こうに日が沈んできた。
日本よりもかなり南にあるだけあって、夏至が近いこの時期では日の入りが日本より明らかに早いことが実感できる。

 

来た時点でも人が多かったが、夕方になるとさらに人が増えている。
気温が落ち着くのと、ランタンが夜に映えるからだと思われる。

ホイアン探索で最後に向かったのは憑興家(フーンフンの家)

2階からはすぐ近くに来遠橋が見える。

2階は一部の床が格子になっている。
踏まないように書いてあるが、うっかり足をかけたら大きくたわんだので、びっくりしてすぐに足を引っ込めた。
暗いので注意しないと危ない。

ホイアンを出て北に約30kmほどのダナンには1時間ほどで到着。

ダナン空港~ミーソン~ホイアン~ダナン市街までを1周した結果、メータータクシーの走行距離は約130kmで料金は約VND1,700,000(約8,500円)だった。
うちホイアン~ダナンはタクシー料金で約VND400,000くらいだったが、ホイアンにはあちこちでVND250,000でダナンまでの輸送サービスをしているため、タクシー周遊だったとしてもホイアンで解散するのも手。

 

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